PSPの3DダンジョンRPG、「世界樹の迷宮III 星海の来訪者」の雑感です。 記事の性格上、ネタバレなどを含む可能性があります。

システム

1・2と基本的なところは変わらりません。 クラス別のスキルツリーでキャラを強化しつつ、ちみちみとマッピングしながら迷宮探索を進めていく3Dダンジョンゲームです。

可愛いイラストにだまされるな!
死ぬぞ!

と言いつつ、今作、1・2に比べて結構な変更点があるので、変更点に的を絞ってみます。

サブクラス

今まではクラスを決定したらそのクラス以外のスキルは習得出来ませんでしたが、今作よりサブクラスとして「他のクラスの、固有スキル以外のスキルを習得出来る」という仕様が追加されました。 これによりキャラ作成に格段に幅が出るようになっています。

固有スキルがいずれも強力であるため、サブクラスが登場したことによりメインとしているクラスの個性が薄れる、ということもほとんどありません。 「メインクラスが同じでも、サブクラスによって戦い方が千差万別」というのは今までの世界樹になかった遊び方で、非常に面白いです。

大航海

おおまかには、海を舞台に、世界樹のマップと同じように、少しずつ探索範囲を広げながらマップを書いていく……というものです。

大航海は通信を用いて他のプレイヤーとの共闘も可能です。 リアル知人プレイヤーがいなくとも、NPCとの共闘という形で普段とは違うメンバーでの戦闘も可能です。

「倒すと美味しい報酬が得られる大航海ボスに、弱いPTのメンバーが強いPTのメンバー先導で挑んで、報酬を貰う」みたいなムーブも可能なので、ある種の初心者救済の側面もあるかもです。

レベルと能力値に関する諸々

今作はレベルキャップの開放条件が緩く、またまた能力値ブーストアイテムが無限に手に入るようになっています。

全体的に「不慣れなプレイヤーでも力押し出来る仕様」になったような気がします。 迷宮の隠し通路の配置も非常に親切。 その上で「死ぬときは死ぬ」という世界樹バランスを保っており、1と2を両方遊んだプレイヤーでもかなり新鮮に遊ぶことが出来る印象です。

グラフィック

眼鏡バリスタいいよね

今作は冒険者のキャラクターイラストが一新され、かつ「アナザーカラー」という別色を選べる仕様が追加されました。 ありがたい。

一部、NPCの表情差分がないために立ち絵とセリフがかみ合ってないこともありましたが……。

サウンド

個人的に3のBGM、すっごい好きです。 迷宮BGMの多様さもさることながら、ボス戦BGMが熱いこと熱いこと。

シナリオ

クトゥルフを彷彿とさせる「宇宙からやってきた神」の存在を下敷きに、世界樹を巡る物語が進行します。 世界樹では初のマルチエンディングです。

世界樹で周回プレイというのが非常に色々と不安でしたが、シナリオの作り的に「あっこれは真ルートを見たい」と思わせる流れではありました。 というか真ルート以外のルートが若干にバッドエンド気味というか……モヤモヤしたものを残す〆というか……。

物語に関わるNPCがバチバチに「それぞれの正義」を振りかざし、その中から何を選ぶかというシナリオ、嫌いじゃないです。

雑感

個人的には歴代世界樹ナンバーワンです。

全体的に「丁寧に遊んでいれば、致命的な詰み方をする」ことがない作りになっているという印象です。 各クラスのバランス、酒場での情報収集、隠し通路の配置などなど。 とはいえ所々障害は当然のように発生するので対処を考えなくてはならない、というバランス。

素直に「他の人に勧められるゲーム」だとは思っています。

なにはなくとも眼鏡バリスタが最高にかっこいいですし